椎間板ヘルニアまたは脊柱管狭窄症と診断された方へ

もう薬はこりごり、手術だけはしたくない!

「首の痛みや腰痛に長年悩まされている。でも病院に行っても薬を出されるだけ。近くの治療院に行っても、その時はなんとなく楽になるけど根本的には改善していない。」という話をよく聞きます。

そのままにして、大丈夫なのでしょうか?また、病院でいっていることは、本当に正しいのでしょうか?

「首や腰が痛む・疲れる」というのは、ただ単に背骨の問題だけではありません。それは、脳と神経システムへの深刻な問題でもあるのです。薬や一時しのぎの治療法では、まず解決しません。ましてや手術なんて実はとんでもないです!


椎間板ってなに?

椎間板は背骨の単体ユニットである椎骨の間にある「軟骨」というイメージが一般的で、ちょっとしたことですぐ「潰れてしまう」何かとてもデリケートなものと思っている人が多いようです。ところが、椎間板(IVD: Intervertebral Disc)は、実は骨よりも丈夫なのです!(詳しく知りたい方は、ぜひゲゼンハイトへお越しください。)

現在、脊柱神経学の観点から分かっている椎間板の機能は、主に下記の4つです。

1)神経を保護する(最も重要な機能)
2)固有機能:重力に対しての位置感覚(GPS機能)
3)重力空間での連動性:動きとバランス
4)ショック吸収と衝撃を分散する

椎間板の成分の約9割が水でできており、1日の体の体制の変化により膨張したり縮んだりします。水を普段から十分にとらない人の夕方の身長は朝起きた時より0.6センチから1.2センチ縮むことがわかっています。


椎間板ヘルニア:整形外科的見解

ヘルニアとはそもそも「はみ出る」という意味で、すなわち椎間板の持つ上記の4つの機能が低下することで内部の水分が異常膨張、または極度に少なくなることで板(ディスク)の中心にある髄核(ベアリングの役割をするゼリー状のもの)が、それを何重にも覆う木の年輪のような繊維の輪を破ってはみ出してしまった状態を、整形外科では「椎間板ヘルニア」と呼んでいるようです。

一般的には重圧が一番かかるとされる土台になる部分に起こりやすいといわれています。首でいうと第5頚椎から第6第7頚椎の間、背中でいうと第12胸椎から第2腰椎の間、腰でいうと第4腰椎、第5腰椎、第1仙骨の間に画像検査上よく見られるようです。

整形外科的見解では、はみ出た椎間板の組織が神経を圧迫刺激することで激しく痛み、重篤な場合、手足と指先の痺れだけでなく失禁や便秘などの排泄の問題、インポテンツや四肢の筋力の著しい低下の原因と考えられています。通常MRIやCT検査によって確認し、診断されます。

整形外科的対処法は、症状があるが画像上は異常とみなされない「予備軍」には鎮痛剤や筋肉弛緩剤を処方するか、画像検査で明らかに「はみ出し」が確認でき、症状も重篤とされるケースには外科手術(LOVE法、MD法、MED法、PN法、レーザー減圧法など)を勧めるようです。


椎間板ヘルニアに対する外科手術の成功率とFBSS

手術は「最後の手段」として行われていますが、高いリスクをともないます。調査によると年間約6,000件の手術のうち、失敗する確立が約53%もあり、これをFBSS(脊椎手術失敗症候群)と呼びます。また、症状がたとえ手術後一時的に改善しても6ヶ月から1年以内に再発するケースもたくさん報告されています。


椎間板ヘルニアによるとされる腰痛・座骨神経痛などの原因:

最近の調査では、腰痛を起こす原因の60%が実は腰まわり(腰椎や骨盤周辺の器官)の異常によるものではないことが分かっています。これらのケースのほとんどは、かなり長いあいだ潜伏していたVSC(脊柱サブラクセーション複合体)があり、そのため、脳の固有機能・感覚が狂い、一つのユニットである背骨がバランスとコーディネーションを徐々に失い、椎間板のクッションと正常な動き、そして神経を守る働きが低下しているからです。

それが結果として、習慣化してしまった悪い姿勢や体の使い方、物事の見方・捉え方・考え方となり、知らず知らずのうちに、椎間板へのダメージを徐々に悪化させ、ある日突然「激しい痛み」としてあらわれるのです。


脊柱神経学:本物のカイロプラクティック的見解

たとえ椎間板ヘルニアと診断されても、損傷した組織に正確な情報とエネルギーとそれに必要な条件が揃えば、「修繕・修復」されるのです。しかしそのことをほとんどの医者も患者も知らないようです。また、「早くしないと手遅れ」と無意識に焦り、ネガティヴなサイクルにはまることが多いようです。

診断されるまでに至ったプロセス、そうなった理由をよく知り、そしてその原因を改善することができれば、十分回復が期待できるだけでなく、「前よりも強くなった。意識して気をつけるようになった。」と言えるようになるのです。


脊柱神経学では、本来「椎間板ヘルニア・狭窄症」は禁忌ではない

現在、カイロプラクティックが最も得意とする疾患・病状を、厚労省では禁忌としています。椎間板ヘルニアもその中の1つで、そのことの発端が、平成2年(28年前!)に出されたほんの8ページの「三浦レポート」と呼ばれた報告書で、その結論が「危険である」とコメントしたことを厚労省が認めたことが、「椎間板ヘルニア・脊柱間狭窄症には禁忌である」とされた理由の1つです。

国内での自称カイロプラクター(?)たちが行っていた医療擬似行為、日本でいう何か「怪しい」整体・カイロ(エジプトの首都みたいです!笑)が蔓延しているのも問題で、その中には危険を伴うやり方もあるので、リスクが非常に高いことは否定できません。

「三浦レポート」を書いた三浦医師が視察したというものは、世界が認める脊柱神経学ではなく、前述した国内でまかり通っている全くの別物だったのです。これを厚労省が鵜呑みにし、禁忌としたことは、「偏見の極み」を超え、あまりにも浅はかで「勉強不足」としか言いようがありません。

脊柱神経学は、レントゲン検査をはじめ、患者からのインフォームド・コンセントなどを、事前にしっかり行い、安全かつ正確にアプローチしていくだけでなく、問題の再発を防ぎ、バイタリティー溢れるライフスタイルを送るため生涯に渡ってサポートしていきます。


世界で有効性が論証づけられている新しい科学:脊柱神経学(Chiropractic)

カナダのサスカシワン・ロイヤル・大学病院での調査では「カイロプラクティック・アジャストメントを用いた椎間板ヘルニアに対するケアは安全かつ効果的である。」と報告されており、またロバート・メンデルソン医学博士は「背骨の手術を受ける前に、先ずはとにかく、脊柱神経学博士:ドクター・オブ・カイロプラクティック(D.C.)による検査と治療を受けるべきだ。」と言っています。

また、ニュージーランドの研究調査では、本物のカイロプラクティック(脊柱神経学)は、「脳をリセットし、背骨のアラインメント(カタチ)と連動性を改善し、健康回復と維持を促す治療法として、極めて安全である。」と結論づけています。

医療以外の代替補完医療や医療疑似行為の問題

ソーシャルメディアやネット上をはじめ、巷には「腰痛専門」というビジネス広告が溢れかえっています。また、それらの専門家(?)を通じて、患者の「痛み」や「症状」が、ある程度または劇的に軽減されたという話も良く聞きます。

これだけ腰痛に悩む人口が多い昨今、ビジネス的には需要が高く、「痛みに効く」というニーズを満たしているという点では、消費者側からも願ったり叶ったりといえるのでしょうが、ここに深刻な問題があります。それは、従来の医療関係者たちがクレームする「リスクが高い」とか「危険だ」ということよりも、「痛み」が軽くなるか消えれば、それで「オシマイ」にしていることです。

20年以上同じ問題を定期的に繰り返し、その度に「専門家」に「治してもらってきた」という人たちに限って、詳しく問診し検査をしてみると、繰り返し問題を起こす原因を、本人が全く意識出来ていないばかりか、データ上年々悪化しています。また、その専門家たちは「痛みの有無」が、彼らの施術が「成功したか否か」の目安になっているため、一般の方たちのほとんどが、「痛み」が軽くなる「楽になる」イコール「治った」と考えています。

では、本当の意味で完全に「治った・改善した」とはどういうことなのでしょうか?それは、「以前よりもっと動ける、注意し意識できるようになった!」とか「以前よりさらに強くなった、生活のクオリティーやパフォーマンスが上がった!」と実感できるようになることなのです。また、構造上の修復・治癒も検査データ上確認できるはずです。この真実を患者にしっかり伝え、アフターケアやメインテナンス、定期検査などをしっかりとしていく「根気強さ」も、ドクターとしての必須条件ともいえるでしょう。

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